PC-9821 Canbeシリーズ 同じ見た目な機種の相違点
「型番や外観は似てるけど、中身は別物」という機種が、CanBe,CEREBにはけっこう多い。
PC-9821Cx と PC-9821Cf
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CPU
Cxはi486SX(アップグレード可能)、CfはSocket4のPentium。
Cfのチップセットは430LX。
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拡張メモリ親亀ユニット
CxはCe2,Cs2と共用。Cfは専用品が必要。
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HDDの位置
CxはCDドライブの下。
CfはFDDの下。
CfのCDドライブの下はPentiumのクーラーが頭を出しており、HDDが入らない。
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Cfは2FDDにできない
2台目FDDのところはHDD下止め用のねじ穴が出っ張り、FDD増設ユニットが入らない。
変なジャンパ線がDriveSelect周りに這っているが、DS1の信号が結線されていない。
ただし、LSIの足からDS1を直接引っ張れば、2FDD化はどうにか可能。
PC-9821Ct16 と PC-9821Ct20
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CPU
Pentiumの166MHzと200MHz
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チップセット
Ct16は430FX。FX搭載機種でPCIスロットが2つあるのはこの機種のみ。
Ct20は430VX。3桁VALUESTARと同じ。
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CDドライブ
Ct16は4連ATAPIドライブ。Ct20は要CDキャディなSCSIドライブ。
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グラフィックス起動モードでのブート画面
Ct16はいつものグラフィカルなCanBe画面で、蜂のキャラクターが出てくる。
Ct20は中央にCanBeのロゴが出るだけで、テキスト起動モード同様にメモリカウントが始まる。
サウンドは両者デロリーンと鳴る。
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セカンドキャッシュ
Ct16はセカンドキャッシュ無し。(増設できそうなDIMMソケットっぽい空きパターンはある)
Ct20はセカンドキャッシュ256KB分をマザーに内蔵。
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HDDの位置と交換難易度
Ct16は前面の下部。交換には「ほぼ全バラシ」が必要。
Ct20は電源の脇。交換は蓋を外した後に数本のねじと音源ボードを外すぐらいでよい。
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PCI&専用ボード用ライザーカード
両者互換性無し。
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専用サウンドボード
両者互換性無し。Ct16は前面端子へのピンコネクタがあるが、Ct20はマザーを経由する。
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ビデオ出力
Ct20はコンポジット等のTV出力が可能。VGA出力とは排他になるが。
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標準搭載のMIDI音源
Ct16は、ハードMIDI音源ボードとして、PC-9821C3-B02なXG音源ボードが標準搭載。
Ct20は、CPU性能的に追いついたのか、ソフトウェア音源が添付、ハードMIDI音源ボードは無い。
前期CEREB と 後期CEREB
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前期CEREBとは、「PC-9821C166/C」「PC-9821C200/V」「PC-9821C200/C」を指す。
後期CEREBとは、「PC-9821C166/D」「PC-9821C233/V」を指す。
CPUのクロックは、前期後期関係なく、グレードによって異なる。
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USBポート
後期CEREBにのみ搭載
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チップセット
前期CEREBは430VX。3桁VALUESTARと同じ。
後期CEREBは430TX。これを搭載してるPC-98デスクトップ機はこの機種のみ。
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メモリスロット
前期CEREBはSIMMx4。2枚一組。
後期CEREBはDIMMx2。64Mbitタイプは1/4などの少ない容量で認識される。
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シリアルポート
前期CEREBは、標準ポート(25ピン)と2ndCCU分(9ピン)がある。
後期CEREBは、2ndCCU分(9ピン)しかない。
ただし、マザー上に標準シリアル用フレキコネクタは有り。
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専用FAXモデムボードの正体
前期CEREBは、PCIではないマジモンの専用ボード。
後期CEREBは、ただのPCIモデムボード。
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PCIスロット数
前期CEREBは、1つ搭載
後期CEREBは、FAXモデム用と合わせて2つ搭載。
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PCI&専用ボード用ライザーカード
マザーへとつながるコネクタの地点で全く異なる。
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背面のPCI・専用FAXモデムボード用固定金具
前期と後期とで、ボード間の間隔が5mm以上ずれている。流用不可能。
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