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AD-FS2の改造例 - YM2203→YMF288-M変換基板 (OFGPCB001)



98FELLOW用向けに作られた、26音源とFDD-IFの複合ボード、AD-FS2の改造例です。

ここに記載の内容は、基板リビジョン「1.0V」のものを対象にしています。別リビジョンでは配線やチップが違う可能性がありますので、ご注意ください。


■犠牲になる機能

・別割り込みとDAコンバータで、独自のPCMを鳴らす機能
 (専用ドライバが必要だし、アドレス被るらしいし、そもそも要る??)
・FMラジオへ音声を飛ばす機能
 (復活の余地あり。しかもステレオで。)




■このボード特有のYMF288変換基板の組み立て方

このボードに使う場合、YMF288変換基板を組み立てる際に、以下の点に気を付けます。
・クロックオシレータは不要です。(もう8MHzがボードにあるため)
・ノイズがひどいため、GND-AGND・VCC-AVCC間のインダクタはもはや「必須」です




■前準備
まず、このボードから以下のパーツを外してください。
・YM2203
・YM3014(Y3014表記)
・イヤホンジャック

その後、YM2203の箇所にはICソケットを実装しましょう。




■クロック供給



8MHzはすでにボード内にあり、部品面からはオシレータ近くの74LS393の1ピン目から持ってくることができます。
そのため、このボードに装着する場合、クロックオシレータは別途調達する必要がありません。




■A1調達・レジスタアドレス拡張

アドレスバスは、バスバッファ(74LS244)経由でPLD(18CV8-15)へと繋がり、アドレスデコードがされています。



このボードの(余計な)独自機能を犠牲に、FM音源に対してだけアドレスの拡張を行います。
・バスバッファ〜PLD間のA2ライン(U9:14〜U7:4)をカットします。
・PLD側のA2ライン入力(U7:4)を、GNDと繋ぎます。
・バスバッファ側のA2ライン出力(U9:14)を、YMF288-MのA1へ繋ぎます。




■ジョイスティック対策

このボードは、ジョイスティック対策が必要かつ、ジョイスティック対応が可能です。
一応、データバスは74LS245経由で、これはTTLのバスバッファなので、入力がオープンでも暴れることはないはずですが…。



以下、全部プルアップ・プルダウン抵抗経由で、
・YM2203のIOA0-5をD0-5に
・D6をGNDに
・D7をVCCに
プルアップ・プルダウン相当の抵抗経由で繋いでください。直結じゃないですよ!

[接続ピン一覧]
0: 16-40
1: 15-2
2: 14-3
3: 13-4
4: 12-5
5: 11-6
6: GND-7
7: VCC-8

IOB周りについては、全部オープンでも問題は無さそうです。(ジョイスティック入力は全部IOA直結かつ、出力信号送出にしか使っておらず、その周辺回路もTTLのICであるため)
心配であれば、IOB6,7(32,33)をVCCと直結してください。




■アナログ回路改造



イヤホンジャックはステレオ対応の物が使われていますが、パターンで左右ショートしています。
まず、イヤホンジャックを抜くと見える、この左右ショートパタンをカットします。

次に、元々の回路を理解したうえで、改造します。元々の回路は大雑把に、
[音源出力]→[アンプ]→[パワーアンプ]→[イヤホン(GNDは抵抗経由)]→[スピーカー]
となっています。

これを、
[288-Mボード出力]→[イヤホン(GNDはAGND)]→[アンプ]→[パワーアンプ]→[スピーカー]
と繋ぎ変えます。



・アンプ未使用回路が暴れないよう、YM3014パターンの6-7ピン間を直結します。
・イヤホン未接続時の出力→スピーカー間の配線をカットします。
・パワーアンプ→イヤホンジャック間の配線もカットします。
・YMF288変換基板のLR出力を、100uFのコンデンサ経由でイヤホンジャック左右入力へ直結します。
・イヤホン未接続時の出力を、YM3014出力からコンデンサを経由したところ(U25:5)へ繋ぎます。
・イヤホンを繋いでる時のスピーカーが暴れないよう、↑(U25:5)とGNDを、抵抗(1kΩぐらい)で繋ぎます。
・パワーアンプ出力を、スピーカーへ直結します。

以上で、ひとまず音が鳴ります。



しかし、このボードはもともとノイズが乗りやすく、GNDも汚れているため、

・イヤホンジャックのGNDについてる抵抗を除去する
・イヤホンジャックのGNDとして、YMF288変換基板のAGNDへ直結する
とすれば、劇的にノイズが無くなります。





■要調査項目
・FMラジオ送出機能
この改造後、うまく音声が送出されなくなってしまうのですが、 そもそもラジオ送出用に使っているチップ「BA1404」は、本来ステレオ送出も可能です。
回路を直すぐらいなら、ステレオ対応もさせたいところです。



[2023/06/11更新]
・対象リビジョン、スピーカー出力に必要な抵抗を追加

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